Eugene Powell

Sonny Boy Nelson

Sonny Boy Nelson とゆう「いかにも(?)」なブルースマンっぽい名前で活動していましたが、本名は Eugene Powell で Mississippi 州 Hinds County の Utica で 1908 年12月23日に生まれています。父は白人でしたが、そのせいか家庭を捨てて逃亡(?)しています。
ポール・オリヴァーが Sonny Boy Nelson with Mississippi Matilda and Robert Hill (1936) / Complete Recordings In Chronological Order : Wolf WSE 128 のライナーには両親の名前として Rosie & Arma Powell.. としているのですが、たぶん(?)Rosie が母でしょうね(自信ナシ)。
そこで残された一家は Mississippi 州 Shelby に近い Lombardy のプランテーションに移り、そしてそのあたりからギターを弾くようになり、異父兄、あるいは異父弟であった Ben とともに各所で演奏をしていたようですが(おそらくギターよりは演奏の難易度が高そうな)マンドリン奏者であったことから(個人的には?)異父「兄」だったんじゃなかろっか?思っております。
で、その Ben こと Bennie "Sugar" Wilson の薦めでショートスケールで四組、八本弦のマンドリン・バンジョーに親しみ、それが縁となって Chatmon family とのチャンネルが出来たのでは、ゆう見方もあるようです。
ところで Sonny Boy Nelson の Nelson ってのが母の苗字か?と思ったら母が再婚して出来た継父の苗字である、としている文献がありました
https://www.deltaboogie.com/deltamusicians/powelle/

彼は農業に従事し、ジュークハウスを手伝い、密造酒の製造までしていたようですが、デルタ一帯で活動するブルースマンでもあったようです。
その時代にはプランテーションのパーティーで演奏し、白人の荘園主の家に何日も滞留して演奏で家族や客をもてなすこともあった、と。

Eugene Powell は Greenville の南東 40km ほどの位置にある Hollandale で出会った Matilda Witherspoon と 1935 年に結婚し⋯とゆうのが定説のようですが、彼の息子 Joe Nathan Powell の生年月日が 1928-01-28 となっており(記録では、父 Eugee Powell、母 Matilda Witherspoon(資料提供者 Matilda Willams - 離婚後の Matilda Witherspoon は Matilda Witherspoon Willias と名乗っている)その日付は 7 年も前に子供ができてたことを示唆してますねえ⋯とゆうか「まだ 14~15 才で Calvin Bass と結婚し、18 才ですでに二児の母となっています」ゆう記載からすると前夫 Calvin Bass との間にできた子、つまり「連れ子」だったのかもしれません。一方 1937 に生まれた息子は Eugene Powell( Son of Eugene "Sonny Boy Nelson" Powell and Matilda "Mississippi Matilda" Witherspoon Powell.)とされておりますが、Joe Nathan Powell の項でもやはり「 Son of Eugene "Sonny Boy Nelson" Powell and Matilda "Mississippi Matilda" Witherspoon Powell.」が表示されております。

さて、Matilda Witherspoon は女性シンガー Mississippi Matilda でもあるのですが 1936 年の10月15日、Louisianna 州 New Orleans の the St. Charles Hotel での Bluebird への録音では、まず最初に彼女の歌で、Sonny Boy Nelson ( Eugene Powell ) と Willie Harris Jr. の二人のギターというスタイルで

02593- : Peel Your Banana : Bluebird unissued
02594- : A & V Blues : Bluebird B7908
02595- : Hard Working Woman : Bluebird B6812
02596- : Happy Home Blues : Bluebird B6812

の四曲を録音し、Peel Your Banana を除く三曲がリリースされています。そして録音はそのまま Sonny Boy Nelson の吹き込みとなり

02597-1 : Long Tall Woman : Bluebird B7849
02598-1 : Low Down : Bluebird B7091*
02599-1 : Lovin' Blues : Bluebird B6718
02600-1 : Street Walkin' : Bluebird B6672-B
02601-1 : If You Don't Believe I'm Leaving, Baby : Bluebird B6718
02602-1 : Pony Blues : Bluebird B6672-A

Eugene Powell, voc, g; Willie Harris Jr., g, *- Bo Carter g?
の六曲が吹き込まれています。

おそらくセッティングはそのままで主役(つまりヴォーカル)が Robert Hill に替わり(そのためマトリックスは完全に連続した 02603- で始まっています)六曲が録音されていますが、Eugene Powell は Willie Harris Jr. とともに伴奏。

Mississippi Sheiks との絡みもあってそこそこ有名な存在でもあったようですが、社会の変化に伴い、もっとインパクトのあるサウンドが求められるようになってくると彼のプレゼンスは次第に薄れ、歴史的な存在となっていったものと思われます。

⋯と、その後 1970 年と 1972 年にも Adelphi に録音した、とゆう記録はあるようですが、マトリックス、曲名、伴奏者ともに不明で、Adelphi unissued の一行だけ⋯

彼は 1998 4 11日に亡くなっていますが、その直前まで、オリジナルのミシシッピー・スタイルの唯一の生存者、と言われていたようです。
Mississippi 州 Washington County の Metcalfe の Evergreen Cemetery に埋葬されています。



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